伯爵の総資産は
こんにちは、團テス子です。
さて今日はわたくしの疑問をひとつ。
初めてこの作品を読んだときから気になっていたのです。
主人公エドモン・ダンテスが島でスパダの財宝を探り当てて無事に大金持ちになったとき
この作品を読んだ誰もが頭の片隅にこの素朴な疑問を浮かべるはず。
スパダの財宝って今の日本円に換算したら、いくら位?
結局、伯爵(エドモン)の総資産額は?
彼がとにかくどえらい金持ちになったのは分かるけれど、リアルな換算額が
分からないことには読み手としてはいまいち想像の翼を広げづらいしピンとこない。
19世紀フランスを舞台にしたこの作品、色んな通貨が出てくるので余計ややこしいです。
しかも作中には2巻以降、やたらと金額に関する記述が出てきますね。
頭の弱い可哀想な子であるテス子、いちいち「それっていくら?」と気になって気になって
仕方がないのです。
作中一番よく出てくるのはフラン。あとはリーヴル、スー、エキュなど。
(リーヴル=フランらしいです)
小説に出てくる伯爵の財産についての記述は、まず
スパダの財宝が約1300万フラン
(1巻でファリア司祭が語る)
これを元手に財テク(?)で増やしたのか、最終的な伯爵の
総資産は8000万フランに。
(6巻の伯爵の遺書の中でも具体的に出てきます)
この疑問については絶対、すでに読者の誰かが答えを出してくれてるに違いない。
とネットで検索して19世紀当時の通貨を色々調べてみました。
でも意外とちゃんとしたのは出てこないもんなんですね。
わたくしの探し方がマズイのでしょうか。
まず検索ワードでドンピシャにHITしたのがこちらのブログ記事。
この方の予想によると、
1フラン=30万円
おおお。かなり額がデカいです。
これで計算してみたら、
財宝1300万フラン=3兆9千億円
伯爵の総資産8000万フラン=24兆円
とんでもない金額に!!
ちょっとこれは、一般庶民には到底想像も出来ない金額ではないですか。。
確かにこれだけの天文学的な金額ならば、伯爵のワールドワイドな行動範囲の広さも
反政府的な地下活動も、足長おじさん的恩返しも超豪華な生活も全部カバー出来るだろうし、
金の力に物を言わせ(表現悪いけども)シナリオ通りの復讐を遂げていくのも
訳ないことだろうと思わせますね。
でもさすがにケタがやや大きすぎるような気もする、、と更に調べていきますと
こんなページに辿り着きました。
こちらは「モンテ・クリスト伯」とは関係のないブログ記事ですが19世紀パリの通貨事情について
紹介してあり、大変役に立ちました。感謝です。
このページでの記述では、
1フラン=1000円
おっと。いきなり金額が超・庶民的規模になりました。
これで換算したら
財宝1300万フラン=130億円
伯爵の総資産8000万フラン=800億円
今度は一気にグレードダウンですよ。
いやいや。冷静に考えてみたら800億円でも十分に大金持ち。
でも先に出てきたのが「兆」とかケタがやたらと大きかっただけにテス子は思わず
「伯爵の資産ってそんなもん?」と残念な気持ちが拭えないのもまた事実なのでした。
何でも19世紀前半と後半では通貨の価値も大きく変わっているらしいので、1000円説が本当に正しいのか
どうかは分かりません。
これがもし1フラン=1万円で換算して資産8000億円ぐらいならば
伯爵の言動にピッタリという感じで、わたくしも一番納得出来るんですが駄目でしょうか?
ここで作中の登場人物の台詞で比較検証してみましょう。
宿敵の銀行家ダングラールと対面した伯爵が、無制限貸出しの件で
話し合うシーン(三巻)。
本当に金持ちなのか今ひとつ正体の分からない伯爵を小馬鹿にし、
「100万フランほど御用意いたしましょうかねえ?」
と上から目線で言ってきたダングラールを冷笑し、
「おいおい馬鹿にすんな。こちとらそんくらいの小金ならいつでも
持ち歩いとるんじゃい」
と嘲笑う。(勿論セリフは違いますので)
伯爵がせせら笑ったこの100万フラン。
これね、1フラン=1000円と仮定しても「10億」なんですね。
100万フランごとき、と言い放ったのが嘘ではない証拠に伯爵は10億円分の手形2枚を
その場でダングラールに見せる。
いつでも紙入れに10億円分の手形を挟んで持ち歩く伯爵…。
100万フラン=10億円と分かると伯爵の底なしの金持ちっぷりも改めて分かりますし
「100万どころか年600万、貸し出せやコラ」と伯爵から言われ、想像を超えた金額っぷりに
頭がクラックラするダングラールの様子もより鮮明にイメージ出来、読んでいて
非常に楽しいですね。胸がすく思いでございました。
さて、もしこれが1フラン=30万だったら…エラいことになります。
100万フラン=3千億円です。さんぜんおくえんを手形2枚で持ち歩く伯爵?
しかも年600万フランをダングラールに要求すると考えると…。
1.800.000.000.000円…、、あれ、これゼロいくつ? いっちょうはっせんおくえん?
あまりに金額が飛躍的に大きすぎ、逆にリアリティがありません。
このエピソードから考えるとやっぱり1フラン=1000円説が妥当なのでしょうか。
よろしければ皆様のご意見お待ちしております。
余談ですが5巻では伯爵が、財産の傾きつつあるダングラール相手に興味深い持論を述べます。
一流の資産家の条件とは総資産額が1億フラン(1000億円)あること
二流の資産家の条件とは総資産額が5000万フラン(500億円)あること
三流の資産家の条件とは総資産額が1500万フラン(150億円)あること
つまりこれからするとダングラールなどは「三流」の資産家に過ぎない、と伯爵は
皮肉って指摘します。
この論でいくと総資産8千万フランの伯爵自身は「二流」の資産家ってことですね。
夢みがちな読者(わたくしのことです)としては、ここまで傲然と言い切るくらいだから
伯爵自身はてっきりその「一流」の資産家に入るんだろうなと思っていたのに
違っていたとは。その点も少しばかり残念だったりします。
さて今日はわたくしの疑問をひとつ。
初めてこの作品を読んだときから気になっていたのです。
主人公エドモン・ダンテスが島でスパダの財宝を探り当てて無事に大金持ちになったとき
この作品を読んだ誰もが頭の片隅にこの素朴な疑問を浮かべるはず。
スパダの財宝って今の日本円に換算したら、いくら位?
結局、伯爵(エドモン)の総資産額は?
彼がとにかくどえらい金持ちになったのは分かるけれど、リアルな換算額が
分からないことには読み手としてはいまいち想像の翼を広げづらいしピンとこない。
19世紀フランスを舞台にしたこの作品、色んな通貨が出てくるので余計ややこしいです。
しかも作中には2巻以降、やたらと金額に関する記述が出てきますね。
頭の弱い可哀想な子であるテス子、いちいち「それっていくら?」と気になって気になって
仕方がないのです。
作中一番よく出てくるのはフラン。あとはリーヴル、スー、エキュなど。
(リーヴル=フランらしいです)
小説に出てくる伯爵の財産についての記述は、まず

(1巻でファリア司祭が語る)

総資産は8000万フランに。
(6巻の伯爵の遺書の中でも具体的に出てきます)
この疑問については絶対、すでに読者の誰かが答えを出してくれてるに違いない。
とネットで検索して19世紀当時の通貨を色々調べてみました。
でも意外とちゃんとしたのは出てこないもんなんですね。
わたくしの探し方がマズイのでしょうか。
まず検索ワードでドンピシャにHITしたのがこちらのブログ記事。
この方の予想によると、
1フラン=30万円
おおお。かなり額がデカいです。
これで計算してみたら、


とんでもない金額に!!
ちょっとこれは、一般庶民には到底想像も出来ない金額ではないですか。。
確かにこれだけの天文学的な金額ならば、伯爵のワールドワイドな行動範囲の広さも
反政府的な地下活動も、足長おじさん的恩返しも超豪華な生活も全部カバー出来るだろうし、
金の力に物を言わせ(表現悪いけども)シナリオ通りの復讐を遂げていくのも
訳ないことだろうと思わせますね。
でもさすがにケタがやや大きすぎるような気もする、、と更に調べていきますと
こんなページに辿り着きました。
こちらは「モンテ・クリスト伯」とは関係のないブログ記事ですが19世紀パリの通貨事情について
紹介してあり、大変役に立ちました。感謝です。
このページでの記述では、
1フラン=1000円
おっと。いきなり金額が超・庶民的規模になりました。
これで換算したら


今度は一気にグレードダウンですよ。
いやいや。冷静に考えてみたら800億円でも十分に大金持ち。
でも先に出てきたのが「兆」とかケタがやたらと大きかっただけにテス子は思わず
「伯爵の資産ってそんなもん?」と残念な気持ちが拭えないのもまた事実なのでした。
何でも19世紀前半と後半では通貨の価値も大きく変わっているらしいので、1000円説が本当に正しいのか
どうかは分かりません。
これがもし1フラン=1万円で換算して資産8000億円ぐらいならば
伯爵の言動にピッタリという感じで、わたくしも一番納得出来るんですが駄目でしょうか?

宿敵の銀行家ダングラールと対面した伯爵が、無制限貸出しの件で
話し合うシーン(三巻)。
本当に金持ちなのか今ひとつ正体の分からない伯爵を小馬鹿にし、
「100万フランほど御用意いたしましょうかねえ?」
と上から目線で言ってきたダングラールを冷笑し、
「おいおい馬鹿にすんな。こちとらそんくらいの小金ならいつでも
持ち歩いとるんじゃい」
と嘲笑う。(勿論セリフは違いますので)
伯爵がせせら笑ったこの100万フラン。
これね、1フラン=1000円と仮定しても「10億」なんですね。
100万フランごとき、と言い放ったのが嘘ではない証拠に伯爵は10億円分の手形2枚を
その場でダングラールに見せる。
いつでも紙入れに10億円分の手形を挟んで持ち歩く伯爵…。
100万フラン=10億円と分かると伯爵の底なしの金持ちっぷりも改めて分かりますし
「100万どころか年600万、貸し出せやコラ」と伯爵から言われ、想像を超えた金額っぷりに
頭がクラックラするダングラールの様子もより鮮明にイメージ出来、読んでいて
非常に楽しいですね。胸がすく思いでございました。
さて、もしこれが1フラン=30万だったら…エラいことになります。
100万フラン=3千億円です。さんぜんおくえんを手形2枚で持ち歩く伯爵?
しかも年600万フランをダングラールに要求すると考えると…。
1.800.000.000.000円…、、あれ、これゼロいくつ? いっちょうはっせんおくえん?
あまりに金額が飛躍的に大きすぎ、逆にリアリティがありません。
このエピソードから考えるとやっぱり1フラン=1000円説が妥当なのでしょうか。
よろしければ皆様のご意見お待ちしております。

一流の資産家の条件とは総資産額が1億フラン(1000億円)あること
二流の資産家の条件とは総資産額が5000万フラン(500億円)あること
三流の資産家の条件とは総資産額が1500万フラン(150億円)あること
つまりこれからするとダングラールなどは「三流」の資産家に過ぎない、と伯爵は
皮肉って指摘します。
この論でいくと総資産8千万フランの伯爵自身は「二流」の資産家ってことですね。
夢みがちな読者(わたくしのことです)としては、ここまで傲然と言い切るくらいだから
伯爵自身はてっきりその「一流」の資産家に入るんだろうなと思っていたのに
違っていたとは。その点も少しばかり残念だったりします。
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