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ヴィルフォール夫人とヴァランティーヌ

「モンテ・クリスト伯」第7巻 42ページより


夜中、眠っている(と見せかけた)ヴァランティーヌの寝室に、いよいよ毒殺犯がその姿を現す。
殺人犯の正体はすでに読み手側には分かっているにも関わらず、このシーンでは作中のヴァラン
ティーヌと同じような恐怖を味わえる。


   「ヴァランティーヌ!」と、低い声が言った。
  彼女は、心の底までふるえあがった。だが、なにも返事をしなかった。
  「ヴァランティーヌ!」と、おなじ声がくりかえした。
  おなじように返事がなかった。ヴァランティーヌは、目をあけない約束だった。
  やがて、すべては静止した。


薄目を開けて、毒薬を盛っていた犯人が継母のヴィルフォール夫人であると見て取り
衝撃を受けるヴァランティーヌ。

   ヴァランティーヌには、夫人の腕の見えなくなるのが見えただけだった。それこそ、若く美し
 い二十五歳の女の、むっちりとした、さわやかな腕、しかも、それこそは、死をつぎこんでいた
 腕にほかならなかった。

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